インターネットに出会った1995年暮れから、「ホームページ」と言う言葉を読んだり、聞いたりする度に、気になって仕方ありません。
日本でホームページはウェブページを総称したものとして使われていますが、本来ホームページとはウェブサイトの最初のページ、つまりウェブサイトの表玄関にあたるページを指します。例えば
http://www.az-net.com/
や私のブログ
http://www.az-net.com/que_paso/
にアクセスして表示されるページをホームページと呼ぶことはできても、メキシコ・カテゴリ(ページ群)である
http://www.az-net.com/que_paso/mexico/
で表示されるページはホームページではありません。
ホームページと言う言葉があまりにも一般化しすぎてしまったため、クライアントの方とお話しする際にホームページをウェブサイトやサイトなどと読んでもピンと来ない方が多く、妙に意固地なところがある私はホームページと言う言葉を使用する度に自分を殺すしかありませんでした。
そんな私でも、何とか自分を納得させて最近はホームページと言う言葉を違和感なく使えるようになりました。
が、しかし未だに自分の中で消化できず、日本人として恥ずかしいのはホームページを「HP」とすることです。全国紙でも「○○○社が△△△のHPを開設した」などと報道されていますよね。そんな記事を読む度に「ヤメテクレー」と心の中で叫んでしまう私です。
アメリカで生活してみて、カタカナ英語が日本人の英語上達に支障を来たしていることに気付いた私としては、「HP」はヒューレットパッカード(Hewlett-Packard)の略であり、英語圏では決してHPにホームページと言う意味はありませんし、辞書にも載っていません。
郵便で文書をやり取りしていた時代ならまだしも、苦労せずにNew York Timesのウェブ版を読める世の中で可笑しな使い方が浸透してしまうなんて...。あの「セレブ」しかり、日本国内だけで使用するんだから問題なんて考えはナンセンスです。
テレビでは「正しい日本語」を学ぶ番組が目立ち、日本人として国民全体の日本語習得に対する関心の高さを誇らしく思いますが、誤ったカタカナ英語を教えてくれる番組が放送されることを願わずにはいられません。