メキシコでは国内資本の三大スーパー全ての売り上げを足しても、Wal-Martグループの売り上げに及ばないそうで、Wal-Martの一人勝ち状態が問題となっています。かく言う私も毎週雑誌を買うお店がWal-Martに近いことから、食料品やら日用雑貨の買い物はWal-Martに頼ってしまっています(お客を囲い込むための立地条件など、Wal-Martのの戦略が見え隠れしますね)。
Wal-Martばかりではなく国内資本のSoriana、Comercial Mexicanaなどで売っている野菜の95%以上はパック詰めされていなくて、野菜は自分で欲しい分だけ袋に入れて購入することができます。参考にメキシコの野菜の値段はジャガイモなら1キロ90円、人参60円/キロ、タマネギ150円/キロといったところです(日本での相場は忘れてしまいました)。
日本ではパック詰めの形や色が綺麗な野菜を“日付をチェック”しながら買うのが一般的だと思うんだけど、メキシコではみんな日本では形が悪くて売れそうにないジャガイモや人参、タマネギでも全く気にせず次から次へと袋に詰めてカートに放り込んでいます。
しかし形や色が悪くても新鮮で美味しいジャガイモであれば問題ないはずなのに、パック詰めが普通で形の悪い野菜は市場に出回らない日本では、否が応でも高い野菜を買わなければならないですよね。食への安全が重視されている日本では、形が悪くても無農薬の野菜であれば買う人が増えているんだと思いますが、これまで野菜は安いものだという認識の私は、帰国後のスーパーでの反動が大きそうです。
野菜を自分で袋詰めして買うのは面倒だと言う声も聞こえてきそですが、結局は慣れや習慣の問題だと思いますが、いかがでしょうか。メキシコのような袋詰め販売ならば、キュウリ1本から買えるし、頻繁に買い物に出かける日本では喜ばれるサービスだと思うんですが...。
一方、日本では一人暮らし用に野菜を小分けにして少量販売しているところも多そうで、これは少々高くても買う消費者がいるからこそ成り立つ販売方法であるのは確かですが、そんなことを考えると消費者の要求を満たそうと努力し続ける小売業者の姿勢や木目細かなサービスは驚くべきものを感じます(メキシコでは考えられません)。
ちなみにメキシコとアメリカ・カリフォルニア州(他州もほぼ同じシステムだと思いますが確認していません)の場合、いくつかの例外を除き野菜などの食料品には課税されません。これは政府の低所得者層への配慮のためで、日本では何であろうと消費税を一律に課税されてしまいますが、高齢化などを考えても日本でも今後導入すべき課税の在り方ではないでしょうか。