私の周囲でダンス好きと言うのはメキシコで知り合った女性だけで、他には思いつかない。
もともとメキシコに来る人はサルサなど、日本でもサルサバーに通っていたような人が少なくないことを、そんな私はメキシコで知った。
私のような何気なくメキシコに来た人間は全くダンスが苦手で、ダンスの音楽が流れると直ぐにその場を逃げたくなるのが常だ。
しかしメキシコで生活していく上で、パーティでは決まって踊る機会があったり、女性に声をかけるのにも不自由するから、日本的に「踊れない」では済まされない。周囲が見過ごしてくれません。
昨年のクリスマスパーティでも、始めの内はダンスの誘いを拒んでいたけれど、結局友達のお母さんやらおばさん(残念ながら全て眼一杯年上の女性でした)に手を引かれ、踊ることになってしまいました。
いざ踊り始めてみると、もともと友達以外知らなかったことも手伝って、他の人の視線を気にすることもなく、何となく踊り切ってしまった。
もちろん相手がメキシコ人でも上手に踊れる訳もなく、ぎこちなく踊っている日本人そのものなんだけれど、メキシコでのコミュニケーションに一緒に踊ることは欠かせない。そう思いながら、クリスマスの朝5時過ぎ家路に着いた。