帰国してからの楽しみの一つは、もちろん日本食などの豊富な食文化を堪能することです。
アメリカのロサンゼルス地区は日本料理はもちろん、韓国料理、中華など、レストランも選び放題で、特に韓国料理のチャプチェなどは韓国系スーパーで出来合いのものをよく買ってきたものです(しかも安くて美味しかった!)。しかしメキシコとなるとメキシコシティやグァダラハラを除くと食において国際色豊かではないため、食材を調達するのも一苦労。私の場合はアメリカで購入した食材が貴重で、賞味期限が過ぎた炊き込みご飯のもとや乾麺などを、味わいながら頂いていたのでありました。
メキシコに住み始めてから1年ほど過ぎた2004年夏、レオンにComercial TOYOと言う日本食材店ができて、それからは冷凍の秋刀魚や揚げなどを入手できるようになったのは幸いでした。
しかし食材の選択肢が増えて便利になったのは嬉しいとは言え、アメリカでの値段を知る私はどうしても最低限必要な食材しか買う気になれませんでした(アメリカを経由してメキシコに移住していなかったら戸惑いもなく買えたんでしょうね)。値段が高いと言ってもレオンに住む日本人が子供を含めて約20人で、お店の利益を考えると、致し方ないところなんでしょうけど。
不思議なのは、レオンに約20軒もの日本食レストランがあることです。一方世界中にあると言われる中華レストランは(私の知る限りでは)レオンには4軒だけしかありませんでした。
こんな状況となっているのは日本食レストランが儲かっていると思う人が多いからだそうで、実際日本人が経営するのは1軒だけです。その他の日本食レストランはメキシコ人経営か2005年5月にオープンしたレストランが台湾資本と言うちょっと歪な状況でありました。ちなみに中華レストランも同様にメキシコ人経営のお店がほとんどで、これは外国人が少ないレオンの国際化が遅れていることを表しているともいえそうです。
話は逸れましたが、日本食ブーム(?)のレオンでスシやテッパンヤキはメキシコ人の食生活にかなり浸透していて、アメリカ人と同様に日本人の普段の食事はスシやテッパンヤキだと勘違いしているメキシコ人も多いのが実情です。
中規模以上のほとんどの街にある会員制のマーケットSAM'SやWal-Martではお醤油やお米、海苔などが売られていることがありますので、これから渡墨される方はぜひチェックしてみて下さい。