米国政府および輸出業者の不備から米国産牛肉が輸入停止となっていますが、未だに日本の牛肉が輸出を制限されていることはご存知ですか。
2005年末に米国産牛肉が輸入解禁となったにもかかわらず、米国側は日本産牛肉に関して「輸出対象は、米国の基準をクリアした鹿児島、群馬、宮崎県の3工場で処理された肉に限られる。」(2006年1月11日 読売新聞)とのこと。しかも日本でのBSE(牛海綿状脳症)発生を理由に、米国政府が2001年9月からずっと日本産牛肉の輸入を停止していたことをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
この状況を知ったのはアメリカに住んでいた際に、親戚が牛丼のレトルト食品などの日本食を送ってくれた時でした。荷物が届いた時には既に牛丼は処分され「日本産牛肉を扱った食品は、米国内に輸入できない」と言った通関からのノートが入っていただけでした。当時は、個人の荷物であっても「食品」と申請された荷物は厳しく検査され、ロサンゼルスの日系マーケットでも日本産の牛が含まれる食品(乳製品、シチューのルーなど)を購入することはできず、(想像では不正な手段を使って輸入した)キリンの午後の紅茶ミルクティーだけが販売されているような状況でした。
NBA Los Angeles Lakers所属の「Kobe Bryant(コービー・ブライアント)」と言うバスケットボール選手がいますが、神戸牛の美味しさに感動した父親がKobeと名付けたそうです。最近はアメリカ人の中にも美食家が増えていますので、あまりにも傲慢な米国政府の対応が残念です。
〈参考〉
和牛も解禁、ロスで試食会(2006年1月11日 読売新聞)