リベート(Rebate)とは、リベート付きの商品を購入した際にレシートのコピーなどを製造元などに郵送すると、後日代金の一部がチェック(小切手)で返金されるシステムです。広告では「Mail-in Rebate」などと表記され、リベートのキャンペーン期間に購入すればいかに得するかが宣伝されています。日本ではキャッシュバックと呼ばれていたと思うんですけど、消費者はリベートを郵送しなくてはならないし、一方リベートを受け付ける企業は事務処理をしなくてはならず、消費者と企業双方で手間がかかるリベートの存在意義が未だに分かりません。
なぜなら、
・消費者は、郵送されたレシートのコピーや商品に付いているバーコードを郵送するとチェックが送られてくるのが一般的ですが、企業側でリベートを処理するための人件費等のコストはかなりの負担となるのではないか。
・商品代金が3ドルと言った商品でも1ドルのリベートが付いてたりして、RITE AIDなどは切手代を負担せずに自社のサイトでリベートの手続きができます。この場合、企業は1ドルのリベートと郵送費用を負担しなければならないのですが、チェックを発行するためのコストを考えると原価割れしてしまうのではないではないだろうか。
などと考えると、購入時にリベート分を値引きした方がよいのではないかと思ってしまいます。
一方「リベートの手続きが面倒だ」「(切手代がリベートの額に見合わない場合)切手代を負担したくない」人もいるはずなので、この場合は企業はリベートを支払うことなく、利益を増やすことができるのは確かです。
リベートに関する統計を見たこともないので、どの程度の割合でリベートが無視されるかは分からないんだけど、例えば某N社のセキュリティソフトの売り出し価格が49.98ドルだとすると、2種類のリベートが付いて来て合計50ドルのチェックを貰えるため、最終的には-0.02ドルでソフトを買うことができる計算になります(実際はSales Taxを支払わなくてはならないので、消費者の負担は-0.02ドルではありません)。このような謎の商慣習が一般的なアメリカで、-0.02ドルで販売して儲かるのと疑問になるのですが、某N社はしっかりと株主に利益を還元しているから不思議です。
リベートの手続きは期限が定まっているので、忘れてしまう人も中にはいそうですが、50ドルのリベートの手続きをしない人が多いんだろうかと更に理解不能状態に陥ります。Best Buyなどの大型小売店に行けば、リベート付き商品は品切れになっている場合が目立つし...。私にとってリベートは、未だに不思議な存在でしかありません。